カウンセリング
反芻焦点化認知行動療法 セルフコンパッションワーク
○他者視点で自分を見つめる
代表的なものは自分の置かれている立場を検討し、その状況が身近なあるいは親しい人の中で起こっていると想定し、その場合にあなたであればどのような関わり方をするのか考えてもらうものです。そうすることによって、自分自身が投げかけている言動と他者に投げかけている言動が異なっていると言うことを学ぶことができます。こうした発見によって自分の思考の傾向を体験的に認識することができ、かつ修正することを期待することができます。このワークは日記にも活用することができます。セルフコンパッションレーターと言ったりします。自分の傷ついた気持ちを他者に言葉かけをするかのように日記に記載していきます。
○セルフコンパッション的な問いかけ
以下のような問いかけをすることで、自分に優しく接することができるように焦点化していきます。
もし自分にもっと優しくするとしたら、何を増やせば良いだろうか
もし自分にもっと優しくするとしたら、何を減らせば良いだろうか
あなたにとって大切なことはなんですか
あなたの人生に意味を与える考え方や価値観はどのようなものですか
○スージングタッチ
スージングタッチは自らの手でお腹や胸等に優しく触れることによって気持ちを落ち着かせていく方法です。顔全体を触れてみたり、手を触れてみたりすることもあります。自らの手で自分の体を触れると言う体験はあまりないことから、違和感を持つこともあるでしょうけれども、自分をいたわると言う点で非常に重要なワークとなります。こういったワークをしながら自分を労わっていくような問いかけ、例えば「自分がうまくやれている」「自分は大切にされる価値がある」、「こういった苦しみは多くの人が経験していること」などがあります。こうした言葉と身体感覚をつなげることによって囚われとなっている感情や思考を解放していくことに役立つと思われます。
○ボディスキャン
ボディスキャンは体の部位について意識を向けていくエクササイズになります。順番は様々ですが、一般的に言うと体の中心から遠い部分からスタートしていくことが多いように思います。例えば最初は足の裏、足首、ふくらはぎ、膝、太もも、お尻のような順番です。左右を変更します。次に骨盤を意識していきます。例えば腰などです。腰については多くのストレスがかかってしまう部位です。緊張や硬さを感じたら、その部位に語りかけてみたりします。例えば「どのように訴えていますか?」、「何を求めていますか?」などです。お腹のいろいろな臓器や体の機能を持っています。お腹に感謝したり、批判したくなったら代わりに優しさや慈しみの言葉をかけています。胸についてもストレスがかかりやすい部位です。胸に意識を向けて寂しさや孤独の訴えを聴いていきます。