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ブログ | E-Life カウンセリングセンター

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3.【書評】子どもを生きればおとなになれる<インナーアダルト>の育て方 クラウディア・ブラック 「何を喪失したのかがわからない」

私たちACは、心の中に慢性的な喪失を抱えています。けれど、自分が何を失ったのか、はっきり気づいていません。そこにあるのは漠然とした虚しさ、何かが足りないという感じ、今の自分ではダメなのではないかと言う不安です。この漠然とした喪失感を何か別のものや 人で埋めようとしたり、必死で大丈夫なふりをしてみても、むなしさが消えません。私たちに必要なのは、自分が何を失ったのか、その正体を明るい日の光のもとで確認してみることです。そして、それをきちんと言葉にすることです 喪失を明らかにする作業に入る前に知っておくべきことがあります。どうしてこんなに長い間、自分が抱えている喪失の正体がわからずにいたのか。・・・ その理由です。私たちが育った環境は、とても様々です。親の依存症や浮気、家族間の激しい諍いの中で、混沌とした子供時代を過ごした人もいます。ろくに世話もしてもらえずに育った人もいれば、身体的虐待や性的虐待を受けて育った人もいます。兄弟を早くなくして、支援の恐れや、家中を覆う悲しみの中で育った人もいます。人に言えない秘密を抱えた家に育った人もいます。息が詰まるほどの厳格さに支配された家庭に育った人もいます。どの人の子供時代にも共通するものあります。その環境を支配する土台となっているもの、それは「否認」「孤立」「硬直性」「シェイム」。これが真実を見えなくしていたのです。