禁煙
禁煙セラピー 記憶と侵入思考への挑戦 儀式化
禁煙してまもない時期はどうしても渇望が生じます。ある程度の時期を過ぎると渇望は少なくなり、それを過ぎるとまったく生じない、あるいは嫌悪を感じるようになります。渇望は記憶に関連していると考えられます。禁煙間もない時期は、喫煙によるメリットを感じる記憶が豊富にあるので、暇やストレスを感じるとその記憶が想起され、渇望は生じます。ある程度の期間、禁煙に成功すると、新しい記憶に更新されますので、喫煙メリットの記憶が遠ざかっていきます。するとある程度楽になりますが、再度喫煙すると、メリットの記憶が強化される形で更新されるので逆効果となってしまいます。そこで、禁煙まもない時期にはメリットの記憶が生じたときに儀式的な行動をとることもおすすめできるスキルです。たとえば、禁煙に成功した有名人が実践していた、歯を磨く、顔を洗うというのもその一つです。においに関心がある方であればアロマの臭いをかぐのもひとつの方法です。またメンタルヘルスを含めて健康意識の高い方であれば瞑想もおすすめしたいと思います。注意する点としては、渇望は突然襲ってくる特徴があるので、すぐにできる方法がよいかと思います。アロマであれば、ハンカチに前もってかけておくこともひとつです。当センターバタフライハグなど簡単ややり方なども実践してもらっています。タイミングですが、身体反応がおこる前に取り組むやり方をすすめています。一度身体反応が生じると、収まるまで時間がかかるからです。その前にということは、内言が生じたとき(たとえば、吸いたいなーと頭の中でひとり言をいっているとき)や映像が生じたとき(たとえば友人が喫煙場所で吸っているイメージが頭の中で生じたとき)などです。早めに対処すると、楽に気分の切り換えができます。