禁煙
節煙・減煙をおすすめしないのか
タバコ増税のこともあって、喫煙者の方には今度こそタバコをやめたいと思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。気持ちは禁煙であっても葛藤がはじまり、節煙派を選択される方も多いことでしょう。また増税前に買いだめして節約しようとコンビニに殺到する方も多くいらっしゃいます。しかしこうした傾向はすでにおりこんだ上で増税をしています。いったんは本数を減らしてもまたすぐに戻ったり、ライト系や加熱式の売り上げが上がることを想定していると理解してよいかと思います。多くの喫煙者は本数を減らすとだんだんとタバコを吸いたいと思わなくなると期待していています。ここが落とし穴です。実は我慢を強いられることになるのです。「吸ってはいけない」と強く意識すればするほど吸いたくなるのです。そうなるとタバコのことが意識化しやすくなります。思考や行動抑制が禁煙の成功に寄与しないという研究は多くあります。節煙や減煙はタバコのことを多く想起させるようになります。想起すれば渇望が高まり、結局は元の本数に戻ったり、紙タバコと加熱式タバコの併用するようなことになります。そうすると、増税すると禁煙者は若干増えますが、トータルとして増収となる可能性があります。ある程度の金額になると減収となる可能性もありますが、収入は喫煙者の健康と労働の代償によるものです。禁煙はどうでしょうか。禁煙の場合は禁断症状は数週間です。後は誤学習された記憶の認知再構成が必要です。禁煙に関しては思考や行動制御よりも認知再構成が重要です。タバコに価値が認知再構成によって脱価値化(タバコはなんのメリットもない)されれば我慢の必要もなく、継続して禁煙をすることができます。