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ブログ | 心の傷を癒す新しい選択肢。オンラインで手軽に。EMDRとフラッシュテクニック ソマティックエクスペリエンシング

ソマティック・エクスペリエンシング™︎

ソマティックエクスペリエンスとマインドフルネスの共通点と相乗効果

トラウマ療法として世界的に知られるソマティックエクスペリエンス(SE)と、現代のメンタルヘルスにおいて不可欠なマインドフルネスには、切っても切り離せない深い共通点が存在します。SEのセッションを検討されている方にとって、この二つの概念を統合して理解することは、自身の神経系がどのように癒やされていくかを知るための重要な手がかりとなります。

まず、両者の根底にある最大の共通概念は「今、この瞬間」への純粋な気づきです。マインドフルネスが思考や感情の浮き沈みを客観的に観察する力を養うのに対し、ソマティックエクスペリエンスはその意識の矛先をより微細な身体感覚、すなわちフェルトセンスへと向けます。どちらの手法も、過去の嫌な記憶や未来への予期不安に囚われがちな意識を、安全な現在へと引き戻すアンカーの役割を果たしています。

また、神経系の自己調整という観点においても、これらは密接にリンクしています。ストレスやトラウマによって自律神経が過覚醒(闘争・逃走反応)や低覚醒(凍りつき反応)に固定されてしまった場合、マインドフルネス的な「ジャッジしない観察」が土台となり、そこにSE特有の「神経系のエネルギー解放」というプロセスが加わります。身体の奥底に閉じ込められた生存本能のエネルギーを、震えや呼吸の変化、温度感覚として捉え、少しずつ解放していく過程で、マインドフルネスで培った静かな観察眼が大きな支えとなります。

特筆すべき共通点は、レジリエンス、つまり回復力を育むプロセスにあります。マインドフルネスが心の耐性の窓を広げる一方で、ソマティックエクスペリエンスは身体レベルでのキャパシティを再構築します。一見すると静的なマインドフルネスと、動的な反応を伴うこともあるSEですが、どちらも「無理に自分を変えようとせず、今起きていることに寄り添う」という非審判的な姿勢を最優先にしています。この安心感こそが、凍りついた神経系を解きほぐす鍵となります。

マインドフルネスの実践が難しく感じられる方や、静かに座ることでかえって不安が増幅してしまう方にとって、ソマティックエクスペリエンスはより具体的な身体の反応を道標にするため、非常に取り組みやすいアプローチと言えます。身体感覚を通じて自己の安全を確認し、神経系の調和を取り戻していく道筋は、マインドフルネスが目指す「あるがままの自分」への到達をより確かなものにしてくれるでしょう。

ソマティックエクスペリエンスのセッションは、単なるカウンセリングとは異なり、身体の自律神経系に直接働きかける繊細なプロセスを辿ります。マインドフルネスの基礎である「今、ここ」の感覚を土台にしながら、以下のステップを通じてトラウマや過剰なストレスエネルギーを解放へと導きます。

最初のステップは、リソーシング(資源化)と定着です。これは、今の自分が安全であると感じられるポジティブな感覚や場所、記憶を「リソース」として確立する作業です。マインドフルネスにおいて呼吸に意識を向けるように、SEでは身体の中に残っている「心地よさ」や「強さ」の微細な感覚を丁寧に探し出します。このステップにより、神経系が過覚醒に陥るのを防ぎ、癒しのプロセスを進めるための安全な基盤を構築します。

次に、ペンジュレーション(振り子運動)というプロセスへ移行します。これは、先ほどのリソース(安心できる感覚)と、トラウマに起因する身体の緊張や不快な感覚の間を、振り子のように行き来する手法です。いきなり不快な感覚に没入するのではなく、マインドフルネス的な観察力を維持しながら、少しずつ不快な場所へ意識を触れさせ、すぐに安全なリソースへと戻る。この反復によって、神経系は圧倒されることなく、未完了のエネルギーを処理する準備を整えます。

三つ目のステップは、タイトレーション(滴定)です。化学実験で一滴ずつ液体を落とすように、トラウマのエネルギーを極めて小さな断片にして扱います。一度に全てを解決しようとするのではなく、マインドフルネスの意識で「今、この瞬間に起きている小さなピリピリ感」や「喉のわずかな詰まり」だけに集中します。この「小さく扱う」というアプローチこそが、再トラウマ化を避け、神経系の容量を確実に広げるSEの真骨頂です。

そして、最終的な解放と統合のステップへと進みます。神経系に閉じ込められていた生存エネルギーが動き始めると、身体には自然な震え、温度変化、深い呼吸、あるいは涙といった生理的な反応が現れます。これらは「完了」のサインであり、脳と身体が「もう脅威は去った」と認識する瞬間です。マインドフルネスの静かな観察の中でこれらの反応を見守ることで、バラバラになっていた自己の感覚が一つに統合され、深い安心感と共に神経系が本来の弾力性を取り戻します。

これらのステップは、決して急ぐことなく、クライアント一人ひとりの身体のペースに合わせて進められます。マインドフルネスが「気づき」の質を高め、ソマティックエクスペリエンスがその気づきを「身体の解放」へと繋げることで、長年抱えてきた心身の強張りが根本から解きほぐされていくのです。

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