カウンセリング
フラッシュテクニックとEMDRの違いについて
フラッシュテクニックは、EMDRをベースに開発されたものです。実習の流れについてはかなり近いものがあります。フラッシュテクニックもEMDRも8段階のプロトコルによって実施されますが、違いとしては以下のようなものです。
1と5から8は同じです。EMDRの場合の準備には脱感作をしても耐えられるような見立てや安定化できるようなエクササイズをしますが、フラッシュテクニックの場合は、それ自体がクライエントの負荷が軽いこともあって安定化エクササイズでもあることから、準備はフラッシュを含むことになります。フラッシュテクニックの準備は肯定的な記憶を探すことになります(PEF)。3のターゲットですが、フラッシュテクニックはEMDRと比べてシンプルです。どのような記憶を処理するのかを確認していきます。場合によってはターゲットよりも深刻な影響を与えている体験もありますので、こういったところは再処理の過程を確認しながら変更していくことになります。EMDRでは否定的認知や肯定的認知、身体感覚を確認しますので、多少時間がかかりますが、脱感作による変化が細かくわかるのが利点です。フラッシュテクニックはトラウマ記憶を想起することは原理的にはないので、解離といった心理療法による悪影響が少ないと言えます。したがってオンラインで実施するに当たってはフラッシュテクニックから始めることを奨めています。大枠としての違いは以下の通りです。