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ブログ | 心の傷を癒す新しい選択肢。オンラインで手軽に。EMDRとフラッシュテクニック 

カウンセリング

EMDRはなぜ効くのか

EMDRはなぜ効くのか

眼球運動(あるいはタッピングなどの両側性刺激)によってメンタルヘルス、特にトラウマへの改善がなされるのかについては明確なものはありませんが、いくつかの仮説が存在します。

レム睡眠仮説
睡眠時のレム睡眠と似た状態を生じさせることにより、トラウマとは別の連想へのアクセスを増加させることによって苦痛な記憶を低減させている可能性がある。

二重注意
過去のトラウマ記憶と眼球運動等の両側性刺激による今現在への注意が交互に想起されることによって、バランスの取れた状態になる。

定位反応
定位反応はパブロフによって提唱された、新規場面において「おや、何」と感じる反応です。これは危険に対する準備として機能していて、身体反応としては心拍や血流量など様々な変化をもたらします。一方で警戒反応ではなく、探索反応としても知られています。しかし強い脅威刺激によってトラウマ化してしまうと、凍りつきや過覚醒になってしまいます。EMDRはどのようなメカニズムで苦痛を軽減するのかについては以下のことが仮定されています。

1. 回避をやめる(眼球運動によって意識化しやすくなる)
2. トラウマ化した出来事をある程度継続して意識する
3. 情緒的(身体感覚など)の活性化
4. 新しいトラウマに関連した情報の編入を促進
5. βエンドルフィンの分泌促進

複数の仮説があり、特定しにくいところもあるのですが、苦痛となる記憶が活性化されて記憶の想起や身体反応を含めて変化していくことなどが考えられます。

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