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ブログ | 心の傷を癒す新しい選択肢。オンラインで手軽に。EMDRとフラッシュテクニック 

カウンセリング

ソマテック・エクスペリエンシングと不安の軽減について

ソマテック・エクスペリエンシング(SE)と言えば、トラウマの心理療法として有名ですが、SEが提案する技法を考えるとそれだけに限りません。個人的な経験からすると、SEは不安傾向のあるクライエントに対しても有効だと考えています。SEの中核的な技法としては、適定(タイトレーション)と振り子の原理(ペンデュレーション)があります。これはある特定のトラウマ記憶に対してダイレクトに想起するのではなくて、身体感覚を使ってゆっくりと介入していき、交感神経と副交感神経の変化を振り子のようになめらかなものにしていきます。この流れはトラウマだけではなく、不安にも応用できます。認知行動療法的には順化を体験していくということでしょうか。認知行動療法の技法の一つにエクスポージャーがあります。エクスポージャー法にはいろいろな種類がありますが、比較的安全と考えられるのはイメージ・エクスポージャーです。エクスポージャーは暴露という意味で、不安場面に暴露していくということです。イメージできれば、不安場面に直接暴露する必要はないことから、クライエントがイメージを調整できる点で負担が小さいと言えます。SEとイメージエクスポージャーの違いとしてはSEでは身体感覚に意識を向けていくことを重視しています。したがって体験的です。となるとSEでは順化と同時に制止学習(最悪のことはおこならい)がなされている可能性もあります。