カウンセリング
1.【書評】子どもを生きればおとなになれる<インナーアダルト>の育て方 クラウディア・ブラック
この本はアダルトチルドレン向けに書かれた本です。内容としては、大人になったアダルトチルドレンの不全感について焦点が当てられています。 内容だけではなく、翻訳もわかりやすく、アダルトチルドレンとして不全感をもちながら生活している人にとって、とても有用な本と言えます。この本の特徴は子どもの頃に子どもらしく生きていけなかった点をどうやって修復していくかという内容になっています。著書によると
何を喪失したのかがわからない
アダルトチルドレンは心の中に慢性的な喪失を抱えています。けれど、自分が何を失ったのかはっきり気づいていません。そこにあるのは漠然とした虚しさ、何かが足りないという感じ、今の自分ではダメなのではないかと言う不安です。このバック前とした喪失感を 何か別のものや人で埋め合わせようとしたり、必死で大丈夫なふりをしてみても、虚しさが消えません。私たちに必要なのは、自分が何を失ったのか、その正体を明るい日の光のもとで確認してみることです。そして、それをきちんと言葉にすることです。
この本では、この喪失感を3つあげています。 1つ目は否認です。 否認は 衝撃に耐えられないと感じたり、怒ったことが恥ずかしくてたまらない時などに感じる自然な反応としています。否認のもので育つということは「話すな」「感じるな」「信頼するな」というルールを教え込まれると著者はいいます。こうしたルールの下で育った子供は話せば聞いてもらえると言う信頼感を養うことができないとしています。また自分の感情については認識することができますが、それを他者に告げることができません。こうした生活の中で何年もの間、感情を切り捨てたり、たいした事のないふりをしたり、理屈をつけたりすることばかり学んできたので、大人になってもそれが普通のことになってしまっているとしています。
そして次のワークをおこないます。
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あなたが育った家族のことをじっくり振り返って、どんなことなら抵抗なく口にできたか、リストを作ってみてください。オープンに話すのがためらわれたことのリストも作ってみましょう。
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