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5.【書評】「うつと不安への認知行動療法の統一プロトコル」ワークブック改定第2版 第4章「目標を定め、やる気を育む」ビッドH.バーロウ

第4章は「目標を定め、やる気を育む」です。ここでやることは

自分にとって大切な目標を定める
目標につながる具体的なステップを作る
やる気が上がったり下がったりすることを学ぶ
変わることと、今までいることのメリットとデメリットを考える

まず最初にやる事は「困っていることをはっきりさせる」です。変わっていくための第一歩は、困っていることを明確にすることです。何に困っているかを理解することで、どんなことに取り組めば良いかがわかるでしょう。望んでいる方向に進んでいるかを判断するには、自分が困っていることを、具体的で測定できる形ではっきり表現することが大切です。この基本から始めるようになっています。まず、感情は生活にどのような支障を与えてくる来ているのか、例えば●以前は楽しめたことを、やめてしまってはいませんか? ●不快な気持ちを避けるために、大事な機会を逃してはいませんか? ●感情をコントロールしようとして、さらに問題が出てきていませんか? ●自分としても問題だと思う行動はありませんか? ●感情が人間関係に影響していませんか?
こうした内容を参考にしながら、現在の状況が人生にどういった影響を与えているのかメモに記載していきます。

第2のステップは「目標を定める」です。
何を変えていきたいか、達成したい目標を考えてみましょう。4ヶ月後には、どんなことが変わっていて欲しいでしょうか?研究によれば、実行可能で、具体的な目標を設定することで、行動を変えやすくなることがわかっています。ですから「不安を軽くしたい」といった曖昧なことではなく、「 公共交通機関を使ったり、エレベーターに乗ったり、車で橋を渡ったりできるようになりたい」など、具体的な目標を設定することが求められます。したがって記載する内容は、こうした具体的な内容になります。

第3のステップは「進み具合を記録」するです。目標に向けて取り組んでも、継続して記録をつけることが大切です。ステップの足跡をたどることによって損の進み具合をより客観的に理解するようになります。

第4のステップは 「やる気」です。自分にとって大事な目標を定めたら、次は変わるために何が必要かを考えていきましょう。やる気はいつも同じではなく、時とともに変わっていきます。こういった点を留意しながら進んでいきます。とてもやる気があって、練習に取り組みたくてうずうずする日があるかもしれません。一方で演習がひたすらめんどくさく感じる日もあります。こういった事は誰しもあることです。大切な事はこういったプロセスをたどりながら継続して取り組んでいくことです。起きないときには実際の行動ではなく、いろいろなアイディア出してみるのも良いかもしれません。とにかく継続して取り組むことが重要です。

次のステップは「変わること、今のままでいることの両面を考える」 です。意外かもしれませんが、今の状態が自分にとって都合が良い理由も考えられます。例えば、変わらないことによって、一時的にストレスが軽減される可能性もあります。危険な環境に身をおくことを 避けることもできるかもしれません。一方で、長期的に見ればいろいろな機会を奪われてしまうと言う可能性もあります。こうした両面を考えることによってより適切な行動が何なのかと言う点を検討することができます。プログラムの目標は、当然より良い生活をすると言うことが 大事になりますので、メリットデメリットこの両方を認識することがとても大切になります。