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【書評】8アダルト・チルドレン癒しのワークブック グリーフワーク 本当の自分を取りもどす16の方法 西尾和美 「相手をできるだけ許す」
Step12は「相手をできるだけ許す」です。このステップでは、自分が受けた心の傷にあまりにもこだわって、からにとじこもったり、傷つけた相手をうらんだり、恨み続けていると、過去にとらわれて前に進めず、自分の成長が止まってしまうとしています。しかし、あまりに酷いアビューズを受けて、心の傷が深く、また相手を許せない人は無理にしないようにすることをすすめています。対象が親の場合多くは、子供を傷つけていこうと持っていることは少ないとしています。むしろ、その時代には当たり前であった躾や、養育の仕方がよくわからなかった可能があります。こうした経緯を理解すると許すという感情が湧いてくるかもしれません。この著書のワークでは「良い思い出を書き出してみる」ということをしています。こうした記憶を思い出しながら、バランスよく考えていくことが必要です。一方でこのStep12ではイメージワークがあります。このワークはインナーチャイルドワークです。こうしたワークは感情的になることが多いでしょう。しかしこの感情を表出することで、過去のしがらみからの解放されることを助けます。手紙のワークも同様の効果を狙ったものと思います。