カウンセリング
④【書評】「正直と社交辞令を使い分ける」自閉症スペクトラム障害のある人が才能をいかすための人間関係10のルール テンプル・グランディン ショーン・バロン著
これは日常でよくあることであり、本人がなかなか理解できないことからコミュニケーション上で悩むポイントです。正直であることはとても重要ですが、正直であるが故に相手を傷つけてしまう場面が多いものです。そのことによっていじめを受けたり、仲間はずれになったりすることが多々生じてしまいます。テンプルもこのような特徴があったようで、思ったことをすぐに口にするタイプだったようです。知らない人に「どうしてほくろがあるのか」や太った人をみて笑ったりしたようです。テンプルの母親はテンプルに正直さとマナーは別のものとして教えていったようです。そして「正直」と「失礼」をカテゴリー化していったようです。礼儀については一定の型があるため容易だったようです。容姿などを指摘することは傷つける行為として「失礼」カテゴリーとして扱いました。プレゼンなどでは否定的なコメントなどは最初からしないことや、聞かれもしない意見は言わないなどといったルールを構築していきました。自閉症の場合は他者理解が困難ことが多いので、ルールとして理解していったほうが容易かもしれませんが、こうした情報は日本では少ないようです。暗黙の了解という文化の中では、これを理解することは大変なことです。