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ブログ | 心の傷を癒す新しい選択肢。オンラインで手軽に。EMDRとフラッシュテクニック 

カウンセリング

適応障害とEMDR・フラッシュテクニックの適応について

フラッシュテクニックは最近開発されたものなのでエビデンスは多くありません。適応障害と鬱については本来別物であるにもかかわらず、様々な都合により(診断基準やお薬の問題)適応障害なのに鬱になっていたりする場合も多くあります。適応障害は原則、ストレスが起因です。ICD−11の基準は以下の内容となっています。

 

1 特定可能な単一もしくは複数の心理社会的ストレス因に対する不適応反応で、通常ストレス因の1カ月以内に発症する。
少なくともいずれかのストレス因や結果に対してのとらわれ
a)ストレス因に対する過度な心配
b)ストレス因に対しての反復的で苦痛な思考
c)ストレス因の影響についての反芻

 

2 ストレス因に対する不適応のために、個人生活や社会生活、学業、仕事などの重要な機能領域に有意な障害が生じている。

 

3 症状が別の精神障害または行動障害の診断を肯定するのに特異性や重症度において不十分である。

 

4ストレスの要因が長く持続しない限り、症状は通常6カ月以内に消退する

 

ストレス要因はさまざまなものがあります。家族問題や職場での人間関係、病気の告知なども要因になります。ここで問題になるのが、「とらわれ」という言葉です。あるストレスが継続して思考に侵入してくる状態でしょうか。うつ病でも反芻はありますますし、強迫性障害では侵入思考があります。適応障害でのとらわれをどう解釈するかになりますが、PTSDの侵入思考に近いものと考えています。そうなるとストレスが起因とされる適応障害ではEMDRやフラッシュテクニックが役立つ可能性があります。ただ適応障害という括りで研究している論文があまりなく、今後に期待するということになります。適応障害に対して、EMDRやフラッシュテクニックを用いる場合のゴールとしては、なんらかのストレス要因が「過ぎ去った出来事」という認識になったときだと思います。

 

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